<SS A soliloquy(side T)>
嫌なわけじゃないの。
抱きしめられるのは、すごくすごく、嬉しい。
そう、安心する。
彼の腕の中はとてもあったかくて、出来ることならずっとこうしていたい…って、
思う。
思う、けど。
A soliloquy
あの瞳で見つめられると
熱い吐息を間近で感じてしまうと
囁くような甘い声を耳に直接注がれてしまうと
心臓は張り裂けんばかりに鳴り響いて…
判っちゃってるよね
気付いてるはずだわ
それなら、
私が「恥ずかしい」って思ってることも
気付いて欲しいの
…気付いてるのかな
「可愛い」
いつもその一言で片付けられて
そう言われるのは嬉しいけど、やっぱり恥ずかしいのよ
でも、
気付いてて、わざとそういうこと言ったりしてるのかな
やだって言っても笑ってるし
絶対やめてくれないし
そんなこと言ったらむしろ
…その、し、執拗に、その…
だ、だから、そう
意地悪なのよ
うん、そう
決定。
…あ、
なんだかそう考えたら腹が立ってきたわ
何よ、気持ち良さそうに寝息なんか立てちゃってさ
鼻抓まんでやろうかしら
…待って。
寝息立ててるからって、眠ってるとは限らないわ
このシチュエーションで何度騙されてきたことか。
よおく見て
睫は…長いわね。私より長いんじゃないかしら…じゃなくて、
…動かないわ、よし。
口元は…薄い唇。少し荒れてるけど、その乾いた感触は嘘みたいに熱くて…違うわティファ
…うん、動かない。
さっき私が身体を起こした時に肩から滑り落ちた右手
…これがね、一番悪いと思うの。ちょっとごつごつしてて、でも神経質そうな
長い、指。
動き出したらもう別物みたいに……だから違うでしょ。
…ぴくりとも動かない。OK。
さあ、
…えーと、何するんだっけ。
そう、鼻を抓むのよ
鼻を……
ああ、
また騙された……。
FIN
はい。エロいです。
ごめんなさい。
でもそれを言ったらうちのSSって殆ど。。。(黙)